物語

自作物語

          泪

 


神様、あと何回…泪を流したら願いが叶いますか?
叶えたい願いは、いつだって変わらない。そして常に終わらない。
そんな毎日と常に闘っている。神様、 それは時々とっても辛いことなんだよ。只の傍観者でしかいれないことが。神様、わかりますか?
 届かない叶わない願いに馳せなくする夜。
あの人から連絡がほしい。また逢いたい。話したい。 病気を治してほしい。寿命を延ばして欲しい。 書いたらそれはキリがなく続く。だから人々は貴方に願うんだ。 一筋の微かな光に頼るしかないことも此の世の中には神様とても多 いんだよ。


貴方に頼ろうとしてる訳ではない。まして、 助けてもらおうとも思っていない。ただ、 貴方にすがるしかないことも沢山あって、 私達はその度に何度も泪を流しているんだよ。
もしかしたら、 これだけの地球に沢山の人がいるから神様はその人を優先にしてい るのかもしれない。神様だって、毎日忙しいのかもしれない。 良いことをした人に、 一年生命を延ばす生命券を与えて徳を積んだ人が長く長く生きれる ようにしているのかもしれない。 悪いことをした人に試練を与える修行切符を発行してるのかもしれ ない。それを考えると神様、いそがしいね。
 でもね時間を刻む秒針が一秒過ぎる度に知らないところで小さな命 の灯火が一つ消えていっているんだよ。それも、 お金があれば先進医療が発達していれば救える命だったりもするん だ。神様、これは国同士助け合っていけということなの?
 生きているなかで沢山の出会いと別れを繰り返してきたよ。 その中で、もう会えない人もいたよ。その人と、ちゃんと話せないまま気がついたらその人は空に先に逝ってしまった。その理由も私はよく知らない。本当は、その人に聞いてみたい。なんで死を選んでしまったのか。 もしかしたら救えることもあったんだと思う。 止めることももしかしたら、出来たかもしれない。神様、これは友達との時間を大切にしなさいと言いたかったの? あんなに神様に祈ったんだけど届くことはなかったみたい。
 歳を重ねることに親との時間が貴重に思えるようになった。 昔やれたことが出来なくなる姿を見て、 おじいちゃんおばあちゃんの葬式をしたときに次送るとしたら自分 の親なんだね。当たり前なことなのに神様、 想像がつかなくて恐いんだ。だから、 頑張って徳を積むから一年でも一緒にいれる時間を延ばして欲しい 。私だけじゃなく、世界中の人の時間をも延ばしてほしい。 健康に気を付けて親を大切にしてもね神様、 病気には人は勝てないときがあるんだ。
 そんな願いは全て私のエゴだってわかっているよ。
でもね、やっぱり願ってしまんだ。 病気が世界中からなくなればいいのに。そしたら、 大抵の願いはなくなるのに。それだって、 薬とか治療とかあっても頑張ってみんなやってるんだけど負けてし まうことが神様あるんだ。そうなると私達、 人はやっぱり貴方にすがるしかなくなる。
悲しいけど祈って願って泣いて、 居るかわからない貴方に私達は少しでも近づけるように神社やお寺 に行って話しに行くんだよ。
 神様、そんな私達の思いを知ってる?
でもね、知ってるよ。 誰かが病気になることで先進医療がどんどん発達していることを。 誰かの犠牲と勇気で生かされている。それもわかっているんだ。
そうやって生命って出来ているってことも。
わかっているのに、 やっぱり願ってしまうのはただ傍観者でいることが時々辛いことも あるからなんだ。
あと何回、泪を流したら神様……そんな願いは叶うんだろうか? 
これからの未来にまた貴方に願うことは幾度もあると思う。
沢山ワガママにみえてもその願いで、 笑顔になる人もいたら無駄でないと思うんだ。
神様、たまにでいいからこちらの声にも耳を傾けてね。